2011/08/02

2011.07.15 九州2例目の地熱利用住宅 「M様邸」の地鎮祭

地熱を利用した「M様邸」の地鎮祭を行いました。九州2例目ですが、ここ阿蘇では第1号です!!
自然エネルギーを利用をお客様は一番望んでおられました。

■設計の工夫で自然を活かす~パッシブデザイン
パッシブデザインを取り入れた住宅は、
環境共生住宅とも言い換えられます。

地域の気候や敷地の特性を活かして、
自然エネルギーを受動的(パッシブ)に利用することで、
家庭内のエネルギー消費量を減らす住宅です。

自然の力を室内に取り入れるために、
住宅の断熱性能を高めて閉じるだけでなく、
逆に開くことで外との接点を増やすことが大切です。

また、住まい手自身が季節の移り変わりや、
一日の日照・気温の変化を感じて、
閉じたり開いたりする意識も必要とされます。

■光を活かす

利用する自然の力としては、
光、風、水、緑などの要素が上げられます。

「光」を取り入れる工夫としては、吹き抜けや天井に
トップライトを設けたり、居室の天井面に小窓を設けることで、
ホールや吹き抜けからの光を居室に届けるような設計があります。

逆に夏の強い日差しを和らげるために、
軒の出を通常より深く取るような工夫や、
テラスやバルコニーに張り出し幅を調整できる
オーニングテントを設けて、日差しの角度に合わせて
光の量を調節できるようにする工夫もあります。

植栽も併せて提案できるなら、南側に落葉樹を、
北側に常葉樹を配置することで、季節ごとの日差しを
コントロールするような提案もあるでしょう。


■風を活かす

室内に「風」を効果的に取り入れるには、
窓の数と配置に工夫が必要です。

窓の近くに袖壁を設ければ、窓に対して平行に吹く風も
室内に取り入れることができ、引違い窓だけでなく
開き窓を多用すれば、それと同様の効果が得られます。

室内には地窓と高窓を配置することで、涼風を地窓から
室内へ効率よく採り入れ、2階の高窓より自然排出できます。

居室のドア上部に通風欄間を設ければ、
家全体に風の流れを作ることもできます。

敷地に余裕があれば、坪庭や中庭を設けるだけでも
室内の風通しは格段に良くなります。

居室の仕切りに格子壁を採用すれば、風や光が通り抜けます。


■水を活かす

「水」を利用する工夫としては、バルコニーやエントランスに
保水性の高いタイルを使用し、気化熱によって空気を冷やすことで、
エアコンの使用頻度を減らす工夫などが考えられます。

日本には昔から、暑い夏には打ち水をして
涼を取る文化がありますが、それと同様の考え方です。

最近では、打ち水用の水を貯める雨水タンクを
設置する提案も増えてきています。


■緑を活かす

「緑」の利用で最近増えているのが「緑のカーテン」です。

住居の外壁にヘチマやアサガオなどのなどつる性植物を這わせて、
住宅に直接日光を当てないようにすることで、室内温度を保つ工夫です。

外壁に直接伝わせるのではなく、バルコニーに植栽を置いたり、
ネットなどに植物を伝わせてスダレとして使用すれば、自由に
移動させることができますし、室内に流れ込む風は水分を含む
植物の隙間を通るため、涼しく感じられるという効果もあります。

高額な設備でイニシャルコストをかけなくても
快適に過ごせるパッシブデザインの家づくりは、
節電意識の高まりと一緒に、今後ますます需要が増えそうです。


☆パッシブデザインの 「M様邸完成予想CG」です。


地元でとても修行をつまれた光徳寺「岩田住職」の仏式による地鎮祭

鍬入れをされる「M様」と七代目棟梁「工藤浩章」

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